新人営業マンを一人で受注を取らせるための、反論処理の考え方

見込み客の反論に処理ができるかどうかで、商談がまとまるか、破談になるかが決まる。

あなたは過去の経験から、何を話したら、または、どんな顧客の状態だと、どのような種類の反論が来るかは過去の経験から知っていると思う。

重要なのは、あなたがと同じレベルに新人営業マンをレベルアップさせることだ。

あなたの頭の中にある知識や過去の経験をまとめてあると思う。

一読していただき、使える箇所を新人営業マンにお伝えしていただきたいと思う。

反論の種類は6つ以上にならない

六つの法則というものがある。どんな提案に対しても6つ以上の反論理由は出てこないというものだ。

ひとつやふたつの反論はあるかもしれないが、六つを超えることはない。

たとえ一週間あるいは1ヶ月の間に50から100もの反論を持ち出されたとしても、内容ごとにまとめれば数種類でしかないと思う。

有望な見込み客が思いつきそうな、契約をためらう理由をリストアップしてみよう。

これまでに言われたことのある、製品に対する疑問、批判、不満などを書き出してもらう。

次にその理由に優先順位をつける。

最も一般的な反論は何だろう。

それこそが受注に向けての最大の障害となるものだ。

反論をグループ分けしよう

反論に優先順位をつけたら、価格に関するもの、品質に関するもの、 競争力に関するもの、評判に関するもの、目新しさに関するもの、という具合に内容ごとに分類しよう。

そしてここの反論を一つずつ当てはめていく。六つ以内にまとまるはずだ

次の仕事はこれらのマイナス意見に対する完璧な返答を用意することだ。

どんな材料で説得すれば見込み客はこの障害を乗り越えて購入へと向かってくれるだろうか。

思いついたことは全てすぐに試してみよう。

反論を質問の一つと捉えよう

見込み客の反論を一つの質問とみなして対処する方法もある。

相手がもっと情報を求めていると考えるのだ。物を買うリスクを犯す前に色々な点を確かめておこうとするのは当然のことであり、あなたも顧客側に立ったらそう思うはず!

見込み客が高すぎると言ったら、

「良いことを聞いてくださいました。この商品がなぜこんなに高いかお分かりになりますか?」と質問を投げかけ、自分でそれに応えよう。

「他の店ならもっと安いものが見つかるだろう」と言われたら、

「いい質問です。しかしそこがなぜ安く売ることができるかご存知ですか?」と切り替えそう。

相手が納得する理由を述べよ

見込み客は不安を解消してほしくて反応しているのだという見方もできる。

「相手が高すぎて買えない」と言ったら

「これだけの額を払うだけの理由を聞かせてほしい」という意味なのだと考えることができる。

「誰かにして相談して決めます」と言われたら

「十分な説明をして今買う決心をさせて欲しい。そうすれば別の誰かに相談する必要はないから」

という意味など考えればいい。

反論しやすい雰囲気を作ろう

何よりも相手が反論しやすい雰囲気を作ることが大切だ。

多くの見込み客は製品やサービスのことであなたと議論したいとは思っていない。

あなたが気分を害するのを恐れて進んで反論はしない。だから明るく交友的に接して相手が反論を口にしやすくしなければならない。

反論意見を恐れることはない。むしろそれはあなたの受注を導く足がかりとなるのだ。最高の営業マンとはこれを速やかに上手に対処できる術を身につけた人である。

反論に感謝しよう

見込み顧客から最初に反論を聞いた時には

「参考になるご意見をありがとうございました」とお礼を言おう。

反論を述べて礼を言われたお客様気分が良くなる。

何か聞きたいことがあれば安心してあなたに質問してくれるだろう。

それでも弁護士が裁判では答えの分かっている質問しかしないのと同じように、セールスの現場に向かう時は想定される主な反論に対して答えを用意しておくことだ。

相手の意見を注意深くきこう

お客の反論は一言も聞き漏らさてはいけない。

ありふれた内容だと決めつけて、上の空で聞いてはいけない。

よく聞く話で始まっても、後からそのお客様特有の事情や問題点が出てくることもある。

ここは我慢のしどころだ。聞き上手になるよう努めよう。

返答をする前には、一呼吸置くと良い。

「まずはそれはどういった意味でしょうか」と尋ねて相手の趣旨を明確にしよう。

それからあなた自身の言葉で言い換えて、あなたが相手の話をきちんと聞いたこと、相手の不安を理解した事を知らせるのだ。

障害と客観的事実の違い

相手の反対理由が障害なのか客観的事実なのかを見極めよう。

障害とは取り除くことが可能なものだ。この場合はあなたの説得しだいで商品を買ってもらえるかもしれない。

これに対して客観的事実とは努力で変えることのできないものだ。

例えば破産することが決まっている会社は、どんなに優れた製品やサービスでも買うことはできない。破産という事実に対しては、交渉の余地などないのだ。

ここで注意しなければならないのは、見込み客がしばしば障害を客観的事実と思い込んでしまうことだ。

そしてあなたの 買うことができないと決めつける。実際はお客の勘違いである場合がほとんどだ。

見込み客が「こんなに高い金額は払えない」と言ったとしよう。

言葉の意味は、“今日は持ち合わせがない“ということなのか、

“一度に全額は払えない“なのだろうか。

“もしかしたら今日は無理でも将来払うあてがあるかもしれない。“

払えないと言われたら“それはなぜでしょう“と尋ねてみよう。

相手の思い込みを取り払う

見込み客が断る理由ろ理解するために、詳しい事情を聞き出そう。

「それはどのような意味でしょう?」と尋ねるといい。

なぜ断った彼を正確に知った上で、説得に取り掛かろう。

先を急いで的外れな説明をすると、契約は遠のいてしまう

礼儀正しく謙虚になろう

どんな理由で断られても見込み客には親切に礼儀正しく丁寧に接しよう。

低姿勢でデリカシーをもって対応しよう。たとえ聞き飽きた反論でも、あなたの提案に対しする貴重で有意義な意見として受け止めよう。

言葉に出して初めて好意は相手に伝わるという格言もある。

関大に親切に対応すれば見込み客はあなたが心から気にかけていることをわかってくれるだろう。そしてあなたとその製品やサービスにも興味を持ってくれるだろう。

過去の経験を引き合いに出そう

反論への優れた対処法として、過去の顧客を引き合いに出すというやり方がある。

これこそプロのやり方であるが、見込み客の反論を認め、以前にも同じ不安を持った人がいたことを告げ、そして相手が納得するような答えを提示するのだ。

例えば見込み客は「値段が高すぎる」と言うかもしれない。

こういう場合は「お客様がそう思われるのも無理はありません。皆さん最初はそう言われます。しかし結局は納得してくださいました」と言い、最初は値段が高すぎると思っていた顧客も、商品にそれ以上の価値があることを認めてくれたと説明しよう。

お客は意外なほど他人の評価に左右されるものだ。自分と同じように最初はためらっていた顧客が、商品を買って満足したと分かれば、購入に前向きになるに違いない。

様々な反論に応用しよう

「みんな最初は親切にしてくれるけど始めだけだ。 これまで何度見捨てられたような気持ちになったと思う。」

という反論には何と答えたらいいだろうか

「ごもっともです。皆さんアフターサービスのことを心配されます。この種の商品を購入される際に一番心配されなされることです。しかし皆さん納得してくださったことですが、私どもは営業日の午後3時までにお持ちいただければ、2時間で修理をいたします。3時以降にお受けした場合は、翌日の朝一番で致します」

できればその証拠を残すといい。顧客からの推薦状、価格比較表、製品やサービスの質の高さを証明する雑誌や新聞の記事などだ

そして他に不明な点はございませんかと聞くのを忘れないようにしよう

まとめ

反論処理に対するコツは、ずばり事前準備だ。

あなたの知識と経験を惜しみなく言語化し、新人営業マンへ教えて欲しい。

ただやり方を教えるのではなく、考え方や進め方も伝えてもらうと、新人営業マンのメンタルも安定しつつ、反論処理が高まっていくと思う。

反論処理を上手に対処できれば、新人営業マンの自信はアップするし、成果も向上する。

営業マンを教育する上で、ここは抑えておきたいところだ!