※購買心理シリーズをよりよく理解していただきたいため、【購買心理シリーズ】、【購買心理シリーズ】購買決定ステップを理解するをご覧になってから読んでいただくとより効果が高まります。
今回はアポイント取得で使いやすい注意と興味のスキルを高めるカクテルパーティ効果の購買心理についてお話します。
カクテルパーティー効果とは?
日本ではあまり馴染みのない単語でが、カクテルなどの飲み物と軽食を主にした立食形式のパーティーのことを指します。
パーティやコンサートのように音であふれかえっている場所でも、自分の名前を聞き分けたり、自分の好きなメロディ部分だけをピックアップして音楽を堪能した経験ってありませんか?
これを心理学でいうと、
カクテルパーティーのように、たくさんの人がそれぞれに雑談しているなかでも、自分が興味のある人の会話、自分の名前などは、自然と聞き取ることができる。このように、人間は音を処理して必要な情報だけを再構築していると考えられる。
必要な情報だけを聞き取るって人間って器用ですよね!!関心のあることだけ、聞き取りずらい環境でも聴き取ってしまうという事なのです。
いつ使うと効果的なの?
主にアポイントを取得するときに使えるスキルですね。
対象とするお客さんは始めてアポイントを取得する方から再訪問のアポイントを取得に使えます。
その他にはお客さんを商談に集中させたいときに使うことも効果的です。
なぜ使うと効果的なの?
営業活動ではお客さんが必ずいますよね。そのお客さんはあなたが訪問や電話がかかってくるのを、今か今かと待っていることは、当たり前ですがありません。
何かしら仕事や作業をしており、絶えず忙しいということです。その中で、営業マンの突然の呼び出し・・・しかも見ず知らずの営業マン・・・あなただったらどう考えますか?
「早く切り上げて仕事に戻ろう」じゃないですか?
なので、仕事優先の意識から、あなたが話す内容に集中させたいのです。あなたの話は魅力的で自分(お客さん)が聞く理由があると思わせるために必要なのです。
どうやって使うと効果的なの?
ここで一つ、人間がひとつに集中した時に、どれだけ意識が集中するかを体感できる映像をお見せします。
そのためにクイズを出します。
下記を再生して、途中で映像が静止状態となるまで、白いシャツを着たチームが何回バスケットボールをパスするか数えてみてください。
そして映像が静止した時点で、一時停止ボタンを押してください。
映像は停止しましたか?
そして、パスした回数は数えましたか?
動画を見てから下にスクロールしてくださいね。
パスした回数の答えをすぐ下に書いてありますので、ずるはしないで、ちゃんと動画を通しで見てください。
では正解は、
白いシャツを着たチームがパスした数……正解は合計13回でした。
当たっていたらおめでとうございます!
でも、このビデオ、パス数を当てるためのものではなく、私たちの「意識の集中」をテストするものです。
実は映像の中で、映像開始直後にはいなかった、ある人物が途中で出演しています!
気づいていましたか??
実は着ぐるみのクマがムーンウォークをしているのです!
「クマなんていた!?」と思った方は、続きを再生してクマの姿を探してみてください。最初は見えなかったのに、クマに意識を向けたら見えた!という方は、私だけではないはずです。
人間は意識をひとつに集中すると、周りが見えなくなる・・・
これは面白いですね。
この動画はロンドン交通局が、交通事故防止のために作られたCMです。道を走る自転車の存在に気づかないことが多い車のドライバーに向けて、「意識していないことには気づきにくい」というメッセージです。
日本でも最近は、携帯の「ながら歩き」「ながら運転」の注意喚起が全国で行われてますよね。私たちの脳は、意識していないものが見えなくなったり、聞こえなくなってしまうようにできているので、注意をすることが大切だということが分かります。
これを営業活動に当てはめると、お客さんはあなたの話す内容に関心がありません。
お客さんが関心があること、信じていること以外は、残念ながら話を聞きません。聞き流しています。つまりは関心がないので、あなたのプレゼントークが聞こえたとしても、もう片方の耳から出ていってしまいます。
とういことで、関心がないのであれば関心を持たせるように工夫することが大切です。
お客さんへプレゼンしているとき、反応が薄かったり、うなずいてはいるが、顔が明らかに興味がない商談の経験ってありますよね・・・そしてお客さんからこんな返答が返ってきませんか?
「資料を拝見させていただき、関心がありましたらご連絡します。」
ガーーンって思います。
話くらい聞いてもいいじゃないかと思っちゃいますよね、営業マンから見ると。
ですがこれは人間心理です。自分の関心のあることが一番大切で、一番熱心に話を聞きます。
ということで、話を聞いてもらうための対策はスバリ、お客さんが関心を持っていることに関心を持つことです。
人間は自分のことにしか関心がありませんので、できるだけ相手に寄り添った提案が必要です。
あなたはサービスだけに関心を持つのではなく、サービスの使い手であるお客さんのことをお客さん以上に理解し、どのように役に立てるのかをまとめることが必要です。
それでは、お客さんが何に関心を持っているかを下記の質問に順番に答え、明らかにしていきましょう。
①お客さんはどんな目標を、会社から与えられていると思いますか?
②お客さんは①について、目標達成するために何に悩んでいると思いますか?
③お客さんは②について、なぜ悩んでいると思いますか?
④お客さんは③について、今までどのような解決策を実行してきたと思いますか?
⑤お客さんが④を実行しても、解決されない点は何だと思いますか?
⑥お客さんは⑤で実行した解決策は、なぜ解決されなかったと思いますか?
⑦解決されなかった点をどうやって自社サービスで補えますか?
アポイント取得に関しては特に⑤お客さんが④を実行しても、解決されない点は何だと思いますか?が重要です。
この④の答えをアポイント取得やお客さんと接点を持つときに使うと有効です。
どのように使うかというと
「今まで(④の答え)ということを実行されてきた多くの方々が思った通りの成果をだせていません。そこで弊社の○○○(サービス名)が開発されました。一度見て頂きたいので、ご多忙かとは存じますが、○○日の○○時からお時間いただけませんか?」
といった具合です。
上記のトークでアポが取れない場合は、再度④の内容を検証してみてください。ほとんどのお客さんが思わず「はい」と思ってしまう内容を検証と改善を繰り返し、作ってください。
再度となりますが、ポイントはお客さんが何に関心を持っているのか、どのような過去があったのかを深堀していくことです。
事前準備に関する内容はアポイントを取得するで詳しく書いておりますので、そちらをご覧ください。