時間をかけずに営業マンを教育する方法

営業マネージャーや営業のプレイングマネージャーの方はいつも時間に追われていますよね。

私自身も経験がありますが、営業組織を持つということは、

自分自身の予算達成とチームの予算達成に向けて日々頑張らなければなりません。

あなたと部下の営業マンの営業スキルや目標達成意欲が高ければ悩むことはありませんが、

なかなかそういった場面は多くありませんよね。

たいていはあなたの予算は達成しますが部下の予算が達成されず、

不足分をあなたがより営業活動に精を出し、帳尻合わせをしていることが多いはずです。

そんな状況なので、あなたは部下である営業マンにプレゼントークや営業スキルを伝えているはずですが

なかなか身につく様子が見られない。

以前に伝えた内容を再度伝えることとなり、やる気あるのかなと思ったことはありませんか?

そんなストレスが解消される方法をお伝えいたします。

すべてを1回で理解、修得はできないと考えておく

営業の管理職になるとあなたが数字をつくる動きや、社内へ報告するための会議の準備、

部下の進捗管理や要因分析、営業マンの教育で目が回る忙しさを日々感じていますよね。

そんな忙しさのため、部下の教育を少ない回数で

多くの知識やスキルを伝えようとしていませんか?

部下の教育を行う上で大前提なのは、

1回や2回の教育ですべてを理解することは不可能だと心に刻むことです。

そもそも数回の教育で商品知識や営業スキルを理解できたら、

営業に携わる方すべてがトップセールスマンになりますよね。

しかしながらトップセールスマンはいつの時代もごく一部の人間・・・
数多くいたらそもそもトップセールスとは呼ばないですけどね。

つまりは数回の教育では、その場では理解したように見えても定着はしないということです。

営業マンの教育プランを考える

それではどうするかというと、部下の教育には2つあります。

1、教育プランを作る
2、プランにのっとった振り返りを毎日短い時間で行う

この2つが挙げられます。

ひとつずつ見ていきましょう。

1、の教育プランを作るというのは営業ステップを細分化することになります。

そんなの当たり前に知っているよと思われる方もいますが、

重要なのはどうなったら達成されたか!がわかる仕組みや指標を作ることです。

営業のプロセスでいうと、事前準備、アポイント取得、商談、クロージング、アフターフォローという大枠の流れになりますが、

例えばアポイント取得に注目してみましょう。

ずばりあなたに質問があります。

Q)何を満たしていればアポイント取得として認められるのか?

こんな質問を営業マンに聞くとこんな答えたが帰ってきます。

「会う時間と日時を決めること」

本当に会う時間と日時を決めるだけで大丈夫ですか?

一日の労働時間と月間の労働日数は決まっている中で、

そんな大枠な決め方で毎月の予算達成はできるのでしょうか?

上記の内容だと、アポ訪問したとしても商談ができる可能性もありますが、

ご挨拶アポイントになる可能性も高いですよね。

そうなると時間の浪費につながり、日に日に予算達成から遠ざかってしまいます。

ですので、何を満たしたらアポイントとして認められるというのを事前に決めておき、

営業マンに伝える必要があります。

シンプルにお伝えすると約束事を決めるということです。

こういった約束事を工程ごとに決めておく必要あります。

最初は大変ですが、作り終わった後の教育は凄まじく効果と効率が高まりますので、

実践していただくことを強くお勧めします!

続いて
2、プランにのっとった振り返りを毎日短い時間でよいので行う
についてです。

上記の教育プランが出来上がったことが大前提ですが、約束事を守れているかを毎日行います。

いわゆる約束事を守り続けるための習慣化というやつです。

振り返り要する時間ですが、私の経験上では一人当たり10分で振り返りができます。

どのように実行するかを、先ほどのアポイント取得を例に出してお伝えします。

前提条件として

振り返る内容はアポイント取得について

そして約束事を以下の3つと決めたとします。

1、決裁者である
2、会う目的が共有されている
3、会う日時と場所が決まっている

そして、部下と振り返るのは2点だけです。

1点目は日の目標アポイント数は達成されたか?
2点目は取得アポイントについて、3つの約束事は守れているか?

この2つを確認します。

参考までにそれぞれの例をお伝えします。

1点目の目標アポイント数が達成されていなければ、
アポイント取得のコツをご覧いただければ解消されますのでそちらをご覧ください。

2点目は実際にアポイント当日を迎えればはっきりとわかります。

1、決裁者である
上記であれば、営業対象が法人の場合、

もし決裁者でなければ商談直後にこんなことを言われます。
「社内検討しますね。」

営業対象が個人の場合は、
「奥さんと相談したから決めますね」

といったようにその場で購入の決断ができなくなります。

こういった案件に対しては決裁者の確認をどのようにして行われたかを確認するだけです。

営業マンに聞いてみると、そもそも聞いていないと返答することが多いです。

毎日確認することでしっかりと意識づけをさせましょう。

2、会う目的が共有されている

上記であれば、商談結果を確認すればわかります。

自社商品を使って何をどのように解決したいのかを営業マンに答えさせましょう。

もし答えられないとなると、残念ながらそれはご挨拶アポです。

見込み顧客が営業マンと会う目的が明確でないために発生します。

事前に会う目的が伝わっていれば、見込み顧客は意思をもって当日を迎えます。

意思や目的をもっている人が話を聞く理由がない状態で当日を迎えることはないですよね。

つまりは営業マンがとりあえずアポイントの数を増やしたいという欲求で

獲得したアポイントの可能性が高いということです。

ですので、営業マンに確認する点は2点です。

1、どんな商品メリットを伝えたのか?

2、見込み顧客はどのような反応を示したのか?

たいていは詳細に伝えていないか、ゴリ押しで獲得したかのどちらかです。

怒らずにそれはアポイントではないと伝え、きちんと商品メリットを伝えられるように対応してください。

そして

3、会う日時と場所が決まっている

上記に関しては商談ができたかどうかを確認します。

商談できていなければそもそも正しく伝わっていないです。

どのように日時決定したのかを確認してください。

たいていは早口で伝えてしまい、見込み顧客に正しく伝わっていなかったり

ゴリ押しで獲得したため、約束感の低いアポイントの可能性が大です。

伝える量を少なくする

上司の重要な資質の一つとして忍耐力が挙げられます。

今までお伝えした内容はあなたでしたら当たり前に行っている内容ですよね。

当たり前のことをなんで当たり前にやらないんだ!!

と気分を害することはわかります。

しかし、あなたが当たり前にできることが当たり前にできないのが普通だと認めましょう。

認めるとあなたが教育する気持ちが楽になりますし、

営業マンとの関わり方も変わってきますから本当にお勧めです。

それではどんな関わり方をすれば営業マンをあなたが思った通りに成長してくれるのか?

それは伝える知識やスキルを少なくすることです。

多くの知識やスキルを教えず、求める成果を出させるために最重要なポイントを教え、

身につくまで毎日の振り返りで何度でも教育するということです。

知識やスキルが身につく期間というのは人それぞれ違います。

過去の経験や知能レベルが違いますから当然といえば当然です。

が、強く意識して教育を行っているかというとどうでしょうか?

実行に移せている人は少数です。

なので営業マンの教育で悩んでいる方が多いのです。

まとめ

短い時間で教育をするポイントは約束事が守られているかを確認することと、

与える知識やスキルを制限することです。

一日一歩ずつでも成長していけばゆくゆくは独り立ちできる人材に必ずなります。

しかも地に足がついた知識やスキルを身につけていますので、

再度教育の心配がないということもメリットです。

ですので、営業マンを教育する前には教育プランを作り、

プラン内でやることを営業マンに伝え、行うことを約束するということになります。

そうすることで、営業マンがまるでロールプレイングゲームで勇者になり、

レベル1からスタートし、最後はラスボスを倒すようなステップを得て、

一人前の営業マンへ成長するようになります。

そうすれば、あなたは同じことを違うタイミングで話すことはなくなり、

心身の健康を保ちながらチームの予算を達成できることは間違いありません。