部下を持つ上司の勘違い!危機感をあおることや叱ることで、部下をやる気にさせることはできない!

人間の本能的に動く動機付けには、二つあるということはあなたもご存じですよね。

痛みから遠ざかりたいという欲求と

快楽を求めるという欲求です。

よく言われるが、どちらの欲求の方が強い(行動を起こしやすいか)かというと、

痛みから遠ざかりたいという欲求です。

理由は説明しなくても、マネージャーのあなたならご理解いただけると思うので割愛させていただく。

本能的に動くからと言って、どちらかを使いすぎるということをはあなたの首を絞めることなる。

そうなる前に、知識の装着と現場で起きているであろう営業マンが発している心の声をお伝えしていく。

やりすぎに注意!

だが、ここで注意していただきたいのが、痛みから遠ざかりたい欲求は短期的にはより効果が高いが、それだけで、長い期間わたってやる気を維持することはできません。

「彼には、危機感がないんだよなぁ」

「危機感を持つように、もっと強く言った方がいいよ」

こんな会話の挙句、危機感を相手に押し付けようとしてしまうことがあります。

「このままでは会社(部署・商品)が潰れる。潰れたら君も困るだろう。だから頑張るしかないんだ。」

こういった会話、あなたの部署やそれ以外で聞いた記憶はありませんか?

しかし、このように危機感を訴えれば訴えるほど、相手はこちらの意図とは正反対の行動をするようになってしまうに違いありません。

というのも、社員はこんなことを考えます。

「自分が頑張っても、たくさんの社員の一人にすぎないのだから、たかが知れている。頑張っても潰れてしまうなら、退職金が受け取れるうちに早く転職した方がいい」

このような考え方をする人が出てきたとしても、不思議ではないのです。

パワーバランスは社員の方が上?

最近の雇用におけるパワーバランスは会社よりも社員の方が強いですから、特に気を付けたほうが良いです。

また仮に、危機感でやる気になったとしても、それは一時的なものでしかないでしょう。

そのうちに、こんな返事が返ってくることになります。

「一体、いつまで頑張ればいいのですか?もう疲れました」

このような人に対して、次のように応えることができるでしょうか。

「業績が良くなったとしても、そこで気を許せば、また苦しくなる。だから、一生涯ずっと危機なんだ。頑張ってくれ!」

こんなことを言われた部下はもう嫌になりませんか?

なので、苦しいから頑張るというには限界があるのです。

そもそもそのような考え方の前提には、「仕事はつらいもの」と思い込んでいることがあります。

仕事とは、社会に価値と感動を提供するという夢を実現するために、みんなで力を合わせて努力することを楽しむものなのです。

危機感でやる気にさせるのではなく、夢でやる気にさせる。相手をやる気にさせるために、危機感は必要ありません。

怒ること、叱ることはどうなの?

同じようなことですが、怒ることも、しかることも、効果がない

相手に対して怒って、やる気にさせることはできません。

相手のために叱っても、効果はありません。

もし行動するとしても、せいぜい怒られたくない、叱られたくないと思って行動するだけです。

その場しのぎというやつです。

そして、怒るほど相手は怒られることに、次第に無反応になっていきます。

無反応になることで、怒られるという辛いことから逃げることができるからです。

自分が怒られたとしても、それは自分のことではない、と思うことで、自分の自尊心を守っているのです。

そうなってしまえば、当然のことながら当事者意識は全くなくなってしまいます。

「うちの社員には、当事者意識がない」というトップがいますが、 それはそのように育ててきただけのことなのです。

そもそも、相手にとって、怒られるとか、叱られるといった行為には全く意味がないのです。

こちらがどれだけ相手のことを思って叱ったとしても、それは相手にとっては関係のないことなのです。

社員は意外とあなたを見ている

実は、それらの前にこちらの話を聞くかどうかを開いては既に決めているからです。

「この人についていきたい」

「この人の話を聞こう」

「この人のために頑張ろう」

と思っていれば、怒ろうが、叱ろうが、褒めようが、放っておこうがやる気になります。

反対に

「この人みたいにはなりたくない」

「この人の話は聞きたくない」

「この人のために頑張るのはごめんだ」

と思っていれば、何を言っても効果はありません。

そのような努力は全て無駄になってしまいます。

相手が話を聞くかどうかは、あらかじめ決まっているのです

まとめ

つまりは、怒られるから、叱られるから、詰められるから頑張るというのは短期的な成果につながりますが、長期的な成果や信頼関係の構築には向いていないことがわかります。

とは言ってもこんな発言も理解できます。

「自分はそういうマネージメントされてきて、歯を食いしばりここまで来た!甘やかさないぞ!」

こういったマネージメントもありですが、人材が採用し続けられたら問題ありません。

直近では営業マンの採用が難しいのはご理解いただけると思います。

つまりは、今いる営業マンをいかに退職させず、落ちこぼれさせず、成長させ、目標を達成しているかがカギとなります。

時代の変化とともに自社商品も開発されてきていると思います。

変化に柔軟に対応することはビジネスの世界では非常に重要です。

自分を少し変化させることも意識してみてはいかがでしょうか・・・