いつの時代でも同じ。
不変な考えがあります。
商品を購入して、お金を払うのは顧客。
顧客が欲しいと思わないと、顧客は財布からお金を払わない。
当たり前のことをお伝えしていますが、営業の現場になるといつの間にか不変ではなくなります。
お金を払いたくない商品や会社の考えはいつも同じです。
一方通行で喋りたいことを喋る。
一方通行の商談を行っているのであれば、たとえ、iPhoneが発売された当初でも、iPhoneを売ることが出来ないと思っています。
長蛇の列をつくり、iPhoneが発売される一週間前から並んでいるような熱狂的なファンがいる商品でさえ、売ることが出来ないのです。
なぜなら、どんな魅力的な商品でも、他で買えばよいから。
もっというと、ほかの営業パーソンや、同業者から購入するからです。
iPhoneを買わないのではなく、目の前の営業パーソンから買わないだけということです。
顧客にはお金を払う選択肢が山のようにあり、あふれんばかりの提案を日々受けていることを、商品提供者は理解しなければならないのです。
あふれんばかりの提案の中には、天才的な営業スキルをもった、秀逸営業パーソンもいるかもしれない。
というか、必ずと言っていいほど、商談を受けていると思います。
もし、これから商談を行う顧客が、ほんの1時間前にほかの営業パーソンと商談をしていたとします。
その営業パーソンは秀逸な営業スキルをもっており、顧客は予想外の予算と思いつつ、思わず購入してしまった。
しかも、即決で購入したことを誇りに思っている。
それほど、プレゼンテーションが作りこまれ、商談のキャッチボールもスムーズで、顧客が言わんとしていることを気持ちよく汲み取ってくれる営業パーソンだった。
そんな後に、楽しい会話のキャッチボールがなく、顧客が言わんとしていることも理解せず、一方通行の営業トークを行ってきたら、どんな気持ちがするだろうか?
どんなに良い商品でも、買いたいと思わない。なによりも、聞きたいと思わない。
知らず知らずの内に、顧客がいままで話してきた秀逸な営業パーソンと比較されるので、よりレベルが低くみられることになってしまう。
最高の商品も、最高の営業スキルがあってこそということなのです。
そのために、一番やってしまいがちで、全速力で改善したほうがよい内容をお伝えします。
営業の基本的な考え
それはヒアリングがあるから、プレゼンができるということです。
営業のイロハがないひとは、これが反対になります。
反対になるならまだ救いがあります。顧客理解を前向きにとらえている可能性がありますから。
飛びぬけてすごい人は、ヒアリングすら行わない営業パーソンがいます。
名刺交換後、簡単な雑談、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン、プレゼン。
書いているだけで気持ちが悪くなってきます…
プレゼンだらけの商談をイメージしてみましょう!
プレゼンだけだど、顧客は逃げる
仮に1時間の商談時間だとしたら、プレゼンのみの営業パーソンは、自分が話す時間は55分以上になると思います。
顧客は関心のあることならまだしも、関心があるかどうか分からないプレゼンを55分間聞き続けることになるということです。
ちょっと、嫌だと思います。ちょっとではなく、かなり嫌だと思います。
ちょうど、顧客が求めているサービスだったら、ラッキーですね!
提案しても関心を持って聞いてくれますが、だからといって、さきほど名刺交換したばかりの営業パーソンの話を55分も聞いてはいられませんよね?
退屈してしまいます…
じゃあどうすれば良いのか?というと、ヒアリングを先に行うことです。
なぜ、ヒアリングが先で、プレゼンが後なのかを説明します。
ヒアリングとプレゼンの関係性を理解する
ヒアリング、プレゼン、それぞれ、目的があります。
■ヒアリングの目的
顧客の状況を確認する。
何を求めていて、何を求めていないのか?
■プレゼンの目的
顧客が求めていることを、提案商品で解決する道筋を示す。
つまりは、顧客が何を求めているか分からないうちは、プレゼンができないということになります。
ヒアリングがない中でプレゼンを行うということは、宝くじみたいな商談です。
提案商品を求めている顧客と出くわす確率。
この世の中で、なかなか巡り合わないですね…彦星と織姫みたいな感じになってしまう…
そうではなく、あなた自身で受注確率や、営業スキルを高めたいというのであれば、ヒアリングをしてからプレゼンをするということは徹底してほしいと思っています。
プレゼンはヒアリングがなければできない。
お金を払うのは、顧客!
顧客が、『お金を払っても良い』と思う内容は何か?を探すことが大切なんです。
財布のひもは、そんなに簡単にはほどくことが出来ないです。
優秀な営業パーソンも財布のひもをほどこうと、あの手この手で行っている中で、まだほどかれない財布のひもです。
自分のことしか考えていない営業パーソンが、財布のひもをほどくことはできないのです。
どうやってヒアリングを取るの?
では、どうやってヒアリングを取れば良いのか?
シンプルに、提案商品が出来ることを反対に聞けば良いのです。
もし、ネットの広告枠を売りたいと考えているなら、このようになります。
「商品の認知や、売上を高めたくありませんか?」
これがヒアリングです。
この質問に対して、YESと言われた、商品を提案すれば良いのです。
こんなヒアリング内容では顧客が真剣に答えてくれないとは思いますが、基本を知ってもらいのでシンプルな質問で理解してもらっています。
実際には、質問に意図を持たせ、質問をする順番を考慮し、顧客が自分の本音を話をしたくなるような情報提供を行い、ダメ押しで、顧客の感情が高まっていくリアクションを取る。
戦略的な商談構築を行いますが、まずは第一歩としてお伝えしています。
何度もお伝えしますが、ヒアリングが先です。
ヒアリングがなければプレゼンができないんです。
一度、自分の商談を振り返ってみると良いと思います。